【入学式・入園式】ママのワンピーススタイルの正解は?おしゃれ×好印象な色やコーデのコツを人気マナー講師が紹介

<監修者紹介>
今回お話を聞いた方・・・マナー講師 永田之子さん

元アナウンサーであり、国際儀礼資格による高度なマナー知識を持つ「話し方&マナー講師」。色彩コーディネーターなどの資格も保有し、相手に好感を持たれるマナー・コミュニケーション・服装の指導を行っている。クライアント一人ひとりへ丁寧に寄り添う個人指導が好評。アナウンサー時代に培った洗練された話し方や、マナーの深い知見が高く評価され、セミナー講師、司会者、本の監修者としても活躍中。


【寄稿】
・マナー講師としての見解を「羽鳥慎一モーニングショー」で紹介
・小学館『precious.jp』「花を贈るときのマナー」「会社訪問でのマナー」「待ち合わせのマナー」を寄稿
・TBSテレビ「教えてもらう前と後」出演依頼。「花のマナー」の情報を提供。
・25an's取材依頼
・HERS取材依頼
・フェリシモマナーテキスト「大人のマナープログラム」監修

1.入学式・入園式の服装は、ワンピースだけではだめ?

ドレスコードには、式の格式によってモストフォーマル(正礼装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装)の3種類がある。

入学式や入園式ではモストフォーマルほどかしこまる必要はないものの、フォーマルをベースにしたセミフォーマルが無難。したがって入学式、入園式の服装は、ワンピースの場合もジャケット重ねが基本といえる。

ただし学校や園、地域によってもスタイルがあるので、近年の様子を知り合いなどに聞くとよい。ジャケット着用が推奨されるものの、もしワンピースのみにする場合は色や形にはとくに注意しよう。

2.入学式・入園式に着用するワンピースの選び方

入学式や入園式は、子供の成長を祝う大切な日。シックで上品なワンピースを選び、記念すべき日の装いを楽しもう。

2-1.色はベージュやオフホワイトがおすすめ

入学式や入園式でのワンピース選びでは、ベージュやオフホワイト、パステルカラー、ライトグレーなどの明るいカラーがおすすめ。ネイビーやブラックなどは、卒業式や卒園式でも着回しやすい落ち着いたカラーだが、ブラックを選ぶときには注意が必要。

まず、全体を黒一色にしないこと。入学式・入園式はお祝いの場であるため、弔事を連想させるようなブラックのみのコーディネートは避けたい。

また、入学式・入園式にブラックフォーマルを取り入れてもよいが、喪服を着用しないよう気をつけて。ブラックフォーマルの生地には光沢があるのに対し、喪服の生地は漆黒色で光沢がない。

2-2.肘、膝の隠れる丈がベスト

入学式・入園式でワンピースを着用する場合、スカートはひざが隠れる丈がベスト。セミフォーマルにおける昼間の装いのマナーでは、スカート丈はひざ丈~ひざ下のミモレ丈が望ましいとされている。逆に丈が長すぎると、足さばきが悪くなり重たいイメージになるため、ロング丈よりもミモレ丈が望ましい。

また、肘が出ないようにすることもポイント。半袖やノースリーブは避け、フォーマルさと品格を重んじよう。

2-3.透けにくく高級感のある素材を選ぶ

透けにくい高級感のある素材を選ぶと、身体のシルエットが美しく引き立ち、フォーマルな場にふさわしい優雅な印象を演出できる。入学式・入園式であれば、シルクやツイードなどがおすすめ。

一方、カジュアルな印象を与えるコットンやポリエステル、ナイロンなどの軽い素材はフォーマルな場にあまり適していない。ものによってはチープな印象を与えかねないので、素材のチョイスには注意して。

2-4.デザインや着心地もチェック

入学式や入園式は、あくまで子供が主役の場。デコルテの開きすぎたデザインや華美な装飾は避け、シンプルながらも品格を感じさせるスタイルを意識しよう。保守的で落ち着いたスタイルをベースにしつつ、控えめなアクセサリーで華やかさを加えるとよい。

また、長時間の式典を快適に過ごすためには、着心地も重要なポイント。季節感や動きやすさ、シワになりにくいかなども考慮しつつ、立ったときも座ったときも美しく見えるシルエットのワンピースを選んで。

3.入学式・入園式におすすめのママ用ワンピース8選

入学式・入園式におすすめのママ用ワンピースを、編集部がピックアップしてご紹介。

「上品でかわいいママ」を演出するネイビーワンピ

卒園式で浮かずに、かつおしゃれに着こなせるネイビーワンピース。

ウエストの切り替えからふんわりと広がる膝丈のスカートはお尻周りもカバーでき、「着痩せ効果」が期待できそう。袖のフリルでフェミニンさがプラスされているので、「上品でかわいいママ」を演出できるはず。

さらに使いやすさにもこだわりが。伸縮性が高く、動きやすい「ストレッチ素材」や、スマホやハンカチなどを入れられる「大きなポケット」を採用。自宅でサッと洗濯できるホームケア機能も嬉しい。

高級感ある肩プリーツの「オールインワンサロペット」

卒園式だけでなく結婚式の二次会など、さまざまなイベントシーンで活躍しそうなオールインワンのサロペット。

身体の線が目立つことなくゆったりと着られて、動き盛りのお子さんがいても安心な「パンツスタイル」なのも嬉しい。

肩先のプリーツパーツは、光沢感とハリ感のある「タフタ素材」。硬質で高級感があるので、「上品な印象」を与えられるはず。それでいて、気になる二の腕もしっかり隠してくれる。カラーは、落ち着いた「ネイビー」と「ブラック」の2色展開。

“きちんと感”のある「ブラックのフォーマルスーツ」

ケープ風の「ラグランジャケット」と、すっきり見えるサイドプリーツの「ワンピース」がセットになった、ブラックのフォーマルスーツ。

動きやすくモード感もある「ラグランスリーブ」は、短めの着丈でワンピースとのバランスも抜群。ふんわりとした7部丈袖だから、腕周りもほっそり見せてくれる。

ワンサイズのみの展開ではあるものの、9号~15号の方まで着られるゆったりしたシルエットだから、体型カバーもバッチリ。

“きちんと感”を出したい春の卒入シーンはもちろん、装飾品を変えれば喪服としても使える。

「コートジャケット」で魅せる洗練されたスーツ

洗練されたロング丈の「コートジャケット」と「ワンピース」がセットになったブラックのフォーマルスーツ。

ジャケットは便利なポケット付きで、日常使いのアウターとしても活躍しそう。「タックデザイン」のバックスタイルや、首元をきちんと見せる「スタンドカラー」など、細部にもこだわりが感じられるセットアップ風のワンピースは、単体でもエレガントに着られる。

おなか周りをカバーする「切り替えデザイン」や、着やすい仕様の「隠しウエストゴム」など、機能性も抜群。卒園式だけでなく喪服や礼服としても、オールシーズン活用できる。

さらっと1枚で上品にキマる「異素材ワンピース」

さらさらした肌触りの「ニット」と異素材の「スカート」がミックスされ、ウエストから切り替えになったワンピース。

コンパクトでスッキリしたニットは、落ち着きのある上品な印象。動くたび軽やかにひらひら揺れる「ティアード」のスカートとセットになることで、かわいらしいフェミニンな雰囲気も同時に演出。

ウエストの切り替えと、足首より少し上くらいのロング丈スカート、ほっそり見えるブラックカラーで、「着痩せ効果」も期待できそう。

さらっと1枚で上品にキマるから、卒園式はもちろん夏の学校行事でも大活躍間違いなし。

「百貨店クオリティの素材」を贅沢使いしたワンピ

レディース向けブラックフォーマルの専門店「CARETTE(カレット)」が、百貨店品質を実現したセットアップのワンピース。

肌触りがなめらかで、軽い着心地の高級素材「トリアセテート」を贅沢に使用。「トリアセテート」は、吸湿性や放湿性、保温性に優れ、シルクのような光沢感と弾力性があるからシワになりにくい素材。

高級感のある素材とトレンドに左右されないシンプルなデザインで、長く着られるのが嬉しい。数年後に下の子の卒園式を控えているママなど、時間が経っても「定番のフォーマルスタイル」を求めている人にピッタリ。

シックでモードな「深いブラック」のワンピース

質感の異なる「ロングワンピース」と「ボレロ」がセットになった、フォーマルブラックワンピース。

ボレロには、高級素材「トリアセテート」を贅沢に使用。黒よりも一段階深い、上品なブラックカラーの生地で、高級感あふれるシックな印象に。

ワンピースは、ウエストからフレアに広がるロング丈。ウエストはほっそり、脚はスラッと長く見え、スタイルアップを期待できる。

スカートの裾は光沢感のある生地に切り替わり、モードな雰囲気に。かわいすぎないワンピースをお探しの人にもおすすめ。

自宅で洗える「シフォン素材」の涼しげなワンピ

「ノーカラージャケット」と「ワンピース」がセットになった、ブラックのフォーマルワンピース。

ノーカラージャケットは、深めのカッティングが入っているから首元がスッキリ見え、ジャストサイズの着丈でボタンもとめられるので“きちんと感”を演出できる。

ワンピースには、さらっとした「シフォン素材」を使用。セットアップ風デザインで一枚でも上品に着られるので、暖かい日ならジャケットなしでもOK。

「フロントファスナー」なので、着るときにメイクが付きにくく脱ぎ着しやすいのも嬉しい。さらに自宅で洗えるウォッシャブル機能も。卒園式だけでなく、汗をかきやすい真夏の学校行事でも活躍しそう。

4.入学式・入園式のワンピースに合わせる小物

入学式・入園式のワンピーススタイルは、合わせる小物にも気を配ろう。

4-1.フォーマルな場に欠かせないジャケット

はじめに解説した通り、フォーマルな場にはジャケットの着用が欠かせない。ワンピースの色やデザインに合わせて、適切なジャケットを選ぼう。

色はベージュやオフホワイトなど、ワンピースに合わせてセレクトして。素材もワンピースとの調和を考えて選びたい。

シンプルなデザインを選ぶと、ワンピースの魅力が引き立つ。華美すぎないバランスで、ビジューやラメなどの装飾があるものを選んでもよい。

4-2.タイツではなくストッキングを着用する

入学式や入園式には、ナチュラルなベージュ色のストッキングが基本。あらかじめ、肌の色になじむストッキングを選んでおこう。

ブラックのタイツやストッキングはカジュアルな印象を与えるだけでなく、弔事を想起させかねないため避けて。また、生足はフォーマルマナーに反していることから、入学式や入園式には不適切とされている。

ただしタイツやストッキングに関する認識は、地域や季節、気温によってもさまざま。暖かい季節や気温が高い地域ではストッキングを選ぶことが一般的だが、寒い季節や気温が低い地域ではタイツが選択肢になることも考えられる。周囲の雰囲気なども確認しつつ、状況によって適したアイテムを選ぶようにして。

4-3.靴はシンプルなパンプスがおすすめ

靴はベージュやアイボリーといった定番カラーの、ベーシックなパンプスが基本。ワンピースやジャケットの色に合わせると、エレガントで上品な装いに。

一方、爪先が開いているパンプス、サンダル、ブーツ、スニーカーなどは、入学式や入園式のフォーマルな雰囲気には不適切なので避けよう。

また、ヒールの高さは3~5cmがマナーとして正式。姿勢がよく見え、よりエレガントな印象を与えられる。妊娠中などの事情でヒール靴の着用が難しい場合は、ぺたんこ靴(ノーヒール)を選んでもOK。

4-4.コンパクトかつシンプルなバッグを合わせる

入学式・入園式のようなフォーマルな場では、フォーマルバッグを持つのが基本。光沢の強すぎないレザー調などの素材で、無地を選ぶのが好ましい。ブランドロゴが大きく入ったバッグやキャンバス素材のバッグは、場の雰囲気に適さないので避けよう。

またメインのバッグは、財布、ハンカチ、スマートフォンなど、最低限の持ち物を収納できる小さめのサイズがおすすめ。書類などをもらう場合が多いので、A4サイズが入るサブバッグを用意しておくと便利。

4-5.アクセサリーで華やかさをプラス

入学式や入園式のワンピースには、ネックレス、イヤリング、ピアスなどのアクセサリーを合わせて華やかさをプラスしよう。パール素材のアイテムを用意しておくと、入学式や入園式以外のフォーマルシーンでも活躍する。

ただし、パールネックレスを選ぶときは珠の大きに注意。8mm以上だとラグジュアリー感が強くなりすぎるので、8mmまでを意識して。イヤリングはネックレスよりもやや大きめのものを選ぶと、バランスがよく見える。

また、明るいカラーのブローチやコサージュをつけると、よりエレガントな印象に。大きすぎず華美にならない10~12cm程度のものを選び、人の視線を集めやすい右側を意識して、自分の左側につけるのがポイント。

4-6.かさばらないアウターをチョイス

入学式や入園式には、かさばらないアウターの用意も忘れずに。寒暖差のある4月の気候を考慮し、脱ぎ着しやすく持ち運びに便利な軽いコートを選ぼう。

ミディアムからロング丈のウールコートや、ライナー付きのスプリングコート、トレンチコートなど、ベーシックかつ品のある素材・形のアウターがおすすめ。カラーはベージュなどの落ち着いた色味を選んで。

一方、ボリュームのあるダウンコートや、こすれた際の音が気になるナイロン製アウターは避けるのがベター。

5.入学式・入園式のワンピースにまつわるQ&A

Q.ワンピースタイプのブラックフォーマルを入学式・入園式で着用してもいい?

ブラックフォーマルは、本来は慶事でも着用できる正装。しかし、入学式・入園式では華やかさが重視されること、またブラックフォーマルは喪服にも用いられることから、小物使いやスタイリングで喪服のように見えないような工夫が必要です。

例えば、ブラックフォーマルのワンピースにフォーマルジャケットを合わせるのもひとつの手です。華やかさのあるパールやゴールドのアクセサリーを合わせ、ヘアスタイルはシンプルなアップヘアやセミアップヘアにまとめましょう。

過度なメイクはもちろんNGですが、ノーメイクだとより喪服っぽい印象を与えてしまいます。適度に華やかな、清潔感を重視したメイクを心がけてください。

Q.野暮ったくならずに寒さ対策をするには?

寒さから身を守るために、裏起毛や吸湿発熱機能がある薄めのインナー、ストッキングの上に重ねられるスパッツなどを仕込みましょう。着ぶくれしないよう、ワンピースに響かない素材・シルエットのものを選んでください。

また、校内・園内での移動や長時間立つことを考えると、スリッパの選択も大切です。底の厚いタイプのスリッパを選ぶことで、寒さから足を守りつつ歩きやすさも確保できます。入学式・入園式に合うシンプルなデザインのスリッパを選ぶと、全体のコーディネートが崩れません。

Q.入学式・入園式と卒業式・卒園式は同じ服でもよいの?

入学式・入園式では明るいカラーのワンピースや華やかなデザインが好まれる一方、卒業式・卒園式ではブラックやネイビーなどのシックなスタイルが好まれます。

しかし、予算や収納スペースの制約から、同じ服を着回すことを検討する方もいるでしょう。同じ服での着回しももちろん構いませんが、その際はカラーやデザインを吟味したり、季節に合ったアレンジを取り入れたりして、イベントごとに適した雰囲気を演出しましょう。

卒業式・卒園式ではシックな服装に明るいカラーの小物を合わせたり、逆に入学式・入園式では明るい服装にシックな小物を合わせたりと、さまざまな選択肢があります。園や地域の傾向も確認しながら、TPOに合わせたコーディネートを考えてみてください。

Q.入学式・入園式のワンピースコーデに、年代別のポイントはある?

TPOに合わせることが重要なので、年代別の厳格な決まりはありません。年齢にかかわらず自分らしいスタイルを楽しむことが大切ですが、迷うことがあれば下記を参考にしてみてください。

・20代の方:フレッシュさを活かしつつ、かわいらしくなりすぎない華やかさを意識するとよいでしょう。好みを取り入れながら、場面に合うファッションを楽しんでください。

・30代の方:落ち着きときちんと感を意識したスタイルがおすすめ。社会との調和を大切にし、洗練された印象に仕上げましょう。

・40代以降の方:上品さを感じさせるロング丈のワンピースや、華美すぎないシックなアクセサリーがおすすめです。年齢に相応しい品位を保ちながら、個性を表現してみてください。

Q.入学式・入園式のワンピースをなるべくリーズナブルに抑えるためには?

時代に左右されないシンプルで汎用性の高いデザインを選べば、他のフォーマルな場面でも活用できます。また季節の変わり目やイベント時などのセールは、高品質なアイテムが割引価格で手に入ることが多い貴重な機会。あらかじめ狙いをつけておき、タイミングを見極めて購入すると予算を抑えられるでしょう。

ほかに、レンタルサービスを利用することも選択肢のひとつです。特別な日のためだけに購入するよりも、必要なときだけ借りることでコストを削減できます。

Q.体型をカバーするコツは?

体型によってカバーするコツも異なりますが、ヒップや太ももが気になるならウエストから広がるAラインのワンピース、メリハリのなさが悩みならウエストマークデザインにするなど、さまざまな手段があります。なりたい姿をイメージしながら、必ず試着して選ぶようにしましょう。

体型や身長、骨の構造に基づいた最適なファッションスタイルがわかる「骨格診断」を活用するのもおすすめです。自分の骨格タイプに合ったワンピースを選ぶことで、より美しいシルエットに仕上げられます。

Q.セミフォーマルの相場は?

デザインや素材、ブランドによって異なりますが、セミフォーマルワンピースの相場はおおよそ1万円から3万円です。幅広い価格帯から、予算に合わせて選びましょう。
<監修者紹介>
今回お話を聞いた方・・・マナー講師 永田之子さん

元アナウンサー。話し方・マナー教室「TALKNAVI」代表 コミュニケーションカウンセラー、婚活カウンセラー。全ての世代の人に「心と心をつなぐ会話」のコーチングをを20年間で10,000人に提供。「人と楽しく話せるようになる」ことでコミュニケーションに貢献。神戸、関西、近畿エリアを中心に全国から受講生が集まっている。現在では講演会のほかマナー書籍の監修も行っている。


【寄稿】
・マナー講師としての見解を「羽鳥慎一モーニングショー」で紹介
・小学館『precious.jp』「花を贈るときのマナー」「会社訪問でのマナー」「待ち合わせのマナー」を寄稿
・TBSテレビ「教えてもらう前と後」出演依頼。「花のマナー」の情報を提供。
・25an's取材依頼
・HERS取材依頼
・フェリシモマナーテキスト「大人のマナープログラム」監修
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